HOP石出和博会長に、高級木造住宅の環境にいい特性について解説いただいています。
地球温暖化を抑制するために、二酸化炭素をいかに減らすかというのは、全世界に課せられた使命ですね。
例えば自動車業界では、ハイブリッドカーや電気自動車の開発や普及が進んでいるのはご存知の通りです。
家電業界においても、より消費電力が少なくて済むLED電球などが、すっかりお馴染みとなりましたね。
私たち建築業界においても、例えば太陽光発電システムや地熱発電システムなど、再生可能エネルギーを創電できる設備を装備した家の普及に力を入れています。
しかし、より根本的な環境への貢献として、実は木造住宅を建てることそのものが、環境負荷軽減やCO2削減に役立っているのです。
例えば、各種の素材建材として加工する時に必要なエネルギーは、木材を1とした場合、鉄鋼は191、アルミニウムは実に791と、文字通り桁違いのエネルギー量を必要とします。
つまり、木の家というものは、存在そのものが、環境に優しい建物と言えるのです。
木造住宅を建てるには森林から木材を伐採する必要があり、そのことでCO2の吸収量が減るのではないか、と思われる方もいらっしゃることでしょう。
ご安心ください。木というものは、家として建てられている状態はもちろん、家具や建具などに加工されている場合でも、CO2を吸収して炭素として固定しているのです。
木造建築の住宅一棟が吸収できるCO2は約6トンとされており、木造住宅を建てることは、住宅地に900m2の森林を植えるのと同じ効果が期待できます。
そしてもうひとつ、私たちHOPでは、使用する木材はすべて本拠地の北海道や日本各地の国産木材を使用し、また木材を伐採した箇所には新たに植林を行い、森の再生も同時に行うという活動も実践しています。
木というものは、若く成長期にある時ほど、二酸化炭素をたくさん吸収し、酸素を多く生み出します。
つまり、伐採と植林を繰り返すことで、森林の新陳代謝を活性化させ、そのことで、二酸化炭素の削減に貢献しているのです。
若い成長期にある木の方が、より多くのCO2を吸収してくれる。
そして、木というのは家や家具などになった状態でもCO2を吸収して固体化している。
これらの事実には、まったくもって驚かされました。
木材の伐採は環境によくないと言うことは、それこそ勝手な思い込みなのですね。
同時に、HOPの家づくりというものは、伐採した木材の代わりに植林を行い、そのサイクルを確立。環境問題に寄与しているのです。
札幌を本拠地とし、評判の高い高級注文住宅を多数手がけるハウジングオペレーションアーキテクツ(HOP)。
HOPは、天然素材・国産材を用いるこだわりや、独自の木材流通システムの確立、そして施主の評判の高い家づくりなどで、注目を集める建築事務所です。
日本のみならず、外国からもオファーが寄せられる評判の高さ。HOPの源となっている理念が、HOP石出和博会長の著書『美しい日本の邸宅』で紹介されています。