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ここではHOPがこだわる木の家の木材として、タモの特徴や用途などをとりまとめてご紹介していきたいと思います。
名称に「タモ」とつく樹種はいくつかありますが、単に「タモ」と記載される場合は、ヤチダモのことを指す場合が多く、このページでもタモ=ヤチダモのこととして取り上げたいと思います。
余談ながら、もうひとつタモとつく樹種で知名度の高いものに「アオダモ」があります。野球がお好きな方であれば、木製バットの原料としてご存知のことでしょう。
タモ(ヤチダモ)とアオダモは近い種類ではありますが、基本的には別物と考えてください。
話をヤチダモに戻しましょう。
ヤチダモは落葉性広葉樹に分類され、北海道および長野より北の本州に分布。
海外でも朝鮮半島から中国、ロシアの沿岸部に生息しています。
肥沃で水はけの良い湿潤地を好む性質があり、また根の部分が水没しても生きながらえることができるため、湖畔などのエリアや街路樹などとしても用いられています。
大きなもので高さ30m以上、太さも1mほどになります。
一方で、近年では植林活動が行われているものの、かつての無計画な乱伐のため、蓄積は広葉樹全体の僅か2%程度というのが現実。
国内に木材として流通しているものは、その多くがロシアからの輸入ですが、HOPではもちろん、貴重な国産材を独自に確保しています。
辺材は淡い黄白色、心材は淡い灰褐色となっており、また木目の美しさにも定評があります。
木材として硬質でありながら、同時に弾力性にも富んでいる特徴もあります。
上記の通り、仲間のアオダモは野球の木性バットとして用いられますが、低木のため建材にはあまり用いられません。
逆に、ヤチダモは建材の他、木製バットやテニスラケット、スキー板などの需要も高かったという歴史があります。もっともそれゆえに、無計画な乱伐が横行し、植林が追いついていないという皮肉な事態となってしまっています。
以上のように、ヤチダモは強度と見た目の美しさを兼ね備えているため、かねてより木造建築物の構造用材や木製橋梁などに重用されており、また家具や建具、さらには子供向けの木製玩具などにも用いられています。
変わったところでは、かつて荷車の木製車輪として用いられたという記録も残っているとのこと。また、重要文化財である北海道旧本庁舎の内壁装飾にも用いられています。
HOPにおいても、前述の通り、独自の施策や植林活動を通じて貴重な国産タモ材を確保の上、大黒柱や階段の段板、建具など強さと美しさという特徴を活かせる部位に多用しています。