シンプルモダンな高級注文住宅は、近年高い人気を博している住宅スタイルです。
高級注文住宅はもとより、規格住宅や建売分譲住宅においても多く見かけることができますね。
とりわけ、真四角の立方体の箱をモチーフとした、キューブスタイルと称される住宅も話題となっている位です。これもシンプルモダンの一種といえるでしょう。
箱型をベースとしたシンプルモダンなデザインに、何らかのアクセントを加えて仕上げるスタイルも人気。
例えば箱型をベースに屋根を片流れタイプにする、複数の箱を組み合わせたように構成するなどの例があります。
ただし、シンプルであるがゆえに、アクセントの付け方次第で、その雰囲気や出来栄えが大きく左右されるという、実に奥が深いものでもあります。
HOPは高級注文住宅にどのような仕掛けを施したのでしょうか。事例を見てみましょう。
札幌の中心地を一望する小高い丘に立地する高級注文住宅。
そうしたロケーションを活かし、リビングとダイニングを2階に配置することで、眺望をより楽しめる工夫を施しています。
外観デザインにおいては、箱型をベースとしながら、L字型の形状とし、また屋根部分を一部オフセットさせるアクセントを追加。
キッチンはあまりオープンにしたくないという奥さまの要望で、ダイニングとキッチンは仕切っていますが、キッチンの真ん中のスペースを広くとることで開放的な空間に仕上げました。
木製サッシを窓に配置することで、ホワイトグレーの外壁とのコントラストを奏でていることがわかります。異素材の質感が、シンプルながらも先進的な雰囲気を演出しているのも魅力。
大小複数の箱をランダムに組み合わせた外観が個性的な高級注文住宅。
建物の中心部にしつらえられた吹き抜けのリビングは、高さ6mという大空間のガラス窓と組み合わせて構成しています。
大きな窓を採用しているからこそ気になる冷暖房ですが、地熱ヒートポンプを導入し、全館一括で冷暖房をコントロールしているため心配いりません。
シンプルな箱型をベースとしながらも、中庭のテラスに面した部分には曲線をあしらい、リビングの階段も僅かにカーブさせるといった遊び心を加えました。
シンプルモダンのスタイルながら、威風堂々とした迫力や存在感を放っているという完成度に驚かされます。独自のシステムで住宅の利便性を高めている点にもご注目ください。
新しい家族の誕生に合わせ、未来の家族像、新たな生活の時間を紡いでいく場所として、常にお互いの気配を感じられる構成となっています。
角度を持たせて各平面を構成することにより、奥様の居場所であるキッチンから、子供たちの居場所となるリビング・ダイニング、中庭、2 階フリースペースなどが一望できます。
リビング・ダイニングの一角は、床を掘り下げてカーペット貼りとし、くつろぎのスペースとしていることも特徴です。
海外生活の経験がある音楽家の奥様は「色」についてのこだわりがあり、全体的にモノトーンの色調の背景のなか、キッチン・洗面・UT・トイレなどの水回りに淡く、主張のある色を与えるため、非常に繊細なカラースキームのすり合わせが行われています。
奥様専用の練習室は、リビングと連続で使用できるつくりとしたほか、階段下に小型のグランドピアノを配置し、家全体を音楽ホールのように利用することが想定されています。
大きな吹き抜けのあるリビングを中心として配置された、さまざまな家族の居場所をテーマに、前面道路から隔離された中庭を囲む平面構成、中庭に向いたリビングの大きな開口、LDK と中庭の一体感が表現されています。また、ファサードの一要素として、木構造に重厚感を与えるコンクリートを使ったアプローチが設けられています。
閑静な都心の住宅地である一方、建築法規上の制約の多い敷地のなか、中庭空間によって家族の時間を演出した邸宅。
シマトネリコをシンボルツリーに据えた中庭は、明るい陽の光を取り込むとともに、窓越しに家族の気配を感じられる配置となっています。
中庭、テラスに向けて大きく開放しつつ、オーナーの趣味でもある植栽で要所、要所を目隠しするなど、プラインバシーは守りながら閉塞感を感じることのないつくりで、安らかな家族の時間を演出しています。
玄関アプローチの壁、リビングのテレビ台から洗面台の天板まで、特別に誂えた石材を配置し、素材の豊かな表情を感じられるインテリア。部屋ごとに、用途やイメージに合わせた異なるデザインが施され、細部にまで徹底したこだわりが表現された住まいです。
札幌を本拠地とし、評判の高い高級注文住宅を多数手がけるハウジングオペレーションアーキテクツ(HOP)。
HOPは、天然素材・国産材を用いるこだわりや、独自の木材流通システムの確立、そして施主の評判の高い家づくりなどで、注目を集める建築事務所です。
日本のみならず、外国からもオファーが寄せられる評判の高さ。HOPの源となっている理念が、HOP石出和博会長の著書『美しい日本の邸宅』で紹介されています。