瓦は日本の伝統建築において、長く親しまれてきた屋根材になります。
茶碗や皿などと同じく、粘土を成形して高温で焼き上げた陶器の一種であり、耐久性に優れ、遮音性の高さ、結露しにくいなどのメリットがあるのだとか。
一方で、費用面で高価になりがちなこと、他の屋根材に比べ重量が重くなり、その分建物の強度を増す必要があります。
そのため、セメントを成形したストレート屋根や金属製の屋根などが主流となっているのが現状。
しかしながら、瓦屋根がもたらす独特の雰囲気や風合い、そして前述したメリットなどから、今なお「屋根材は瓦」という依頼も少なくないのだそう。
HOPが造り出す瓦屋根の高級注文住宅を見てみましょう。
こちらは日本の古都、京都のオーナーさまから依頼をいただいた、和モダンスタイルの高級注文住宅。
玄関アプローチや吹き抜けを持つリビング、バスルームなどは現代的に仕上げ、手水鉢や植栽、白い小石でしつらえられた中庭は、京都らしい和の風情を醸し出すことにこだわりました。
そして、和の雰囲気をさらに盛り上げているのが、他ならぬ瓦屋根。白の外壁や木目の門扉、引き戸などとも相まって、京都の街に溶け込むような意匠に仕上げています。
吹き抜けからの光が差し込むリビング・ダイニングがなんとも美しい事例。外観は、現代的に見えつつも、瓦屋根でしっかりと和を演出しています。
板張りのリビングや人気のアイランド式キッチンなど、現代のモダンスタイルの要素を取り入れながらも、伝統的日本家屋に仕上げました。
無垢の自然素材をふんだんに使用しているのも大きなこだわり。
木の格子で仕上げた玄関の引き戸や、洋室にも配置されている木目の飾り梁や柱、床の間を持つ本格的な和室など、いたるところに和を散りばめました。
もちろん屋根にも、古式ゆかしい瓦を使用しており、この建物ならではの雰囲気を一層高めています。
瓦屋根を使用していますが、外観は古風になりすぎておらず、スタイリッシュな雰囲気まで感じられます。ところどころで緑を感じられるのもポイント。
札幌を本拠地とし、評判の高い高級注文住宅を多数手がけるハウジングオペレーションアーキテクツ(HOP)。
HOPは、天然素材・国産材を用いるこだわりや、独自の木材流通システムの確立、そして施主の評判の高い家づくりなどで、注目を集める建築事務所です。
日本のみならず、外国からもオファーが寄せられる評判の高さ。HOPの源となっている理念が、HOP石出和博会長の著書『美しい日本の邸宅』で紹介されています。