ここではHOPがこだわる木の家の木材として、ミズナラの特徴や用途などをとりまとめてご紹介していきたいと思います。
一般の方にも分かりやすくご説明すると、ドングリのなる木であるナラの一種です。水分の含有量が多い樹種のためミズナラと呼ばれ、また別名オオナラとも言います。
東アジアを代表する樹種のひとつで、本州や九州などにも分布していますが、とりわけ北海道は一大産地となっており、ブナと並ぶ冷温帯を代表する落葉高木です。
なお、ナラの仲間には他にも「モンゴリナラ」、「カシワ」、「コナラ」などがありますが、それぞれ分布しているエリアが北海道内でも異なっています。
対してミズナラは、北海道全域に生育しているのも大きな特徴です。最大で高さ25m、直径1.5m程度に生育し、開花は6月頃、ドングリの実をつけるのは10月頃となっています。
木材としてのミズナラは、白みがかった淡褐色、部位によっては薄い黄色味かかった色合いになります。
また木材として加工した際に、個性的な木目が出るのも大きな特徴。板目にすると力強い木目となり、柾目にすると「虎斑紋(とらふ)」という虎の背中の縞模様のような木目となることから、独特の存在感を放ちます。
そうした特性は海外でも「ジャパニーズ・オーク」として人気を博した時代もあった位です。
材質としては重硬で強度も高いという特徴があり、また名称の由来になっている通り、水分を多く含むことから、強度と曲げ加工のしやすさを両立しています。ただし、その分、建材として使用するには、事前に十分な乾燥作業が不可欠となっています。
建材を筆頭に、家具や建具の材料など幅広い用途に用いられています。かつては鉄道の線路の枕木に使用されたこともあり、また意外なところでは、ウイスキーを醸造する樽にも使用されます。
HOPにおいては、その強度を活かし、主に床板として用いているとのこと。もちろん自社の専用釜にて、念入りに乾燥作業を実施しています。
札幌を本拠地とし、評判の高い高級注文住宅を多数手がけるハウジングオペレーションアーキテクツ(HOP)。
HOPは、天然素材・国産材を用いるこだわりや、独自の木材流通システムの確立、そして施主の評判の高い家づくりなどで、注目を集める建築事務所です。
日本のみならず、外国からもオファーが寄せられる評判の高さ。HOPの源となっている理念が、HOP石出和博会長の著書『美しい日本の邸宅』で紹介されています。