HOPが本拠地とする北海道は言うまでもなく、冬の寒さが厳しい土地柄。
住宅の気密性や断熱性を高めることは当たり前ですが、暖房機器を揃えることも必須。
暖房機器のなかでも、実用性とともに風情や風流さといった心情的なぬくもりをもたらしてくれるのが、暖炉や薪ストーブに他なりません。
エアコンやガス、石油ストーブでは得られない、独特なぬくもりにこだわった、暖炉や薪ストーブがある高級注文住宅の事例を見ていきましょう。
滑らかな曲線を描く造形の建物の大型サッシ越しに、木のぬくもりがあふれる吹き抜けのリビングが広がっています。
この高級注文住宅のデザインは、幼いお嬢さまのために、月と星空の眺めを最大限に楽しめるようにしたいというオーナーさまの想いが原点にありました。
そんなH様邸には、ご自慢の吹き抜けリビングに、触っても熱くない特別な構造と素材の薪ストーブが設置されています。
導入するか否かについては、ご主人と奥様で何度も話し合いが行われました。もちろん、まだ幼いお嬢さまの安全性を考えてのこと。
そういったなかで見つけたのが、この特殊な仕様のストーブ。実際に商品を見に行き、燃焼のさせ方などもとことん調べた上で、導入を決断。
オーナーさまが、数あるハウスビルダーのなかからHOPを選んだのは、実はお嬢さまが決め手だったとのこと。
おもちゃや遊具などがないにもかかわらず、モデルハウスにて楽しそうにはしゃぐ姿を見て、HOPなら間違いないと確信したのだとか。
オーナーさまは、お仕事で世界の国々を見て回ったという経歴をお持ちの方でした。
そういった経験を踏まえてオーナーさまからいただいたのは、「時代や流行に左右されることのない本物の住まい」というご要望。
そこでHOPは、自然のなかに溶け込むようにデザインした大屋根と、信楽焼の淡いレンガを外壁とした高級注文住宅を造り上げました。
そのリビングには、建物の外壁と質感を揃えたレンガで組み立てられた、本格派の暖炉を設置。
まさに時代や流行に左右されることのない、普遍的な風情と確かなぬくもりをもたらしてくれる高級注文住宅として、比類のない存在感を放っています。
世界を見てきたオーナーが、本物の住まいを造りたいと語り、完成した事例です。まるで絵本に出てきそうな高級注文住宅ですが、意外にも内装に和を取り入れているところがHOPらしいのではないでしょうか。
思う存分料理がしたい、映画が見たい、音楽を聴きたい、パーティがしたい…。そんないろいろな「やりたい」が全部できる家にしたいという理想をもとにこの家は造られました。そのためにダイニングキッチン、リビング、和室はすべてフラットにつなげ、それぞれのゾーンを木、畳、タイルで視覚的に分けたのだそうです。暖炉があるのはリビング。隅のほうではなく、堂々とリビングの真ん中にどっしりと構えていました。裸火の暖炉から生まれる炎の揺らめきは、ご夫婦や家を訪れるゲストなどに温もりと安心感を与えてくれます。寒い冬は暖炉が与える温かな空間でパーティが開かれることもあるそうです。
それぞれの部屋には長い廊下が配され、個性がぶつかり合わないように配慮されていました。各部屋が完全に独立しているので、ご夫婦の「やりたいこと」がほかにかき消されることがありません。各部屋も壁や天井、照明器具などの細部にこだわっているので、部屋に入るごとに世界観が変わっていきます。ご夫婦がお互いのやりたいことを尊重して独立しつつも、調和が取れている家だと感じました。
札幌を本拠地とし、評判の高い高級注文住宅を多数手がけるハウジングオペレーションアーキテクツ(HOP)。
HOPは、天然素材・国産材を用いるこだわりや、独自の木材流通システムの確立、そして施主の評判の高い家づくりなどで、注目を集める建築事務所です。
日本のみならず、外国からもオファーが寄せられる評判の高さ。HOPの源となっている理念が、HOP石出和博会長の著書『美しい日本の邸宅』で紹介されています。